「科学」と「学習」 「かがく」と「がくしゅう」
とじる

 当時(とうじ)は学習研究社(がくしゅうけんきゅうしゃ;今の学研(がっけん))の雑誌(ざっし)、「科学」と「学習」が毎月(まいつき)、教室(きょうしつ)で担任(たんにん)の先生によりくばられていました。もちろん無料(むりょう)ではなく、もうしこんでいた児童(じどう)が、お金(かね)をはらって買(か)うのです。  私の記憶(きおく)では多くの児童が買っていたように思います。 しかし、買いたくても買えなかった子もいただろうし、そもそも本屋(ほんや)さんではない担任の先生が教室で雑誌(ざっし)をくばるなどというのは、今では考(かんが)えられないことです。

 しかし、くばり方はともかく、私はこの「科学」と「学習」そしてその付録(ふろく)に、ずいぶんと好奇心(こうきしん)をしげきされたものです。  「科学」の付録についてきたカメラで、何が写(うつ)っているかもはっきりわからないボケボケの写真(しゃしん)をとったのがなつかしいです。もちろんデジカメではなく、写真(しゃしん)フィルムに写すカメラです。  このカメラはピンホールカメラとレンズ付きカメラの切替式(きりかえしき)になっていて、カメラ屋さんで売っているフィルムが使えるようになっていました。

「科学」は 2010年3月1日発行の3月号、「学習」は 2010年1月1日発行の冬号をもって休刊(きゅうかん)になりました。  こどもの数が少なくなったためか、雑誌を読むほかにやることがあるのか、いろいろな理由があるようです。
【ピンホールカメラ】

針穴写真機(はりあなしゃしんき)ともいいます。  カメラのレンズのかわりに、光(ひかり)を通(とお)さない板(いた)にとても小さな穴(あな)を開(あ)けたをものをつかいます。  写真のまわりがやや暗(くら)くなり、ピントあわせなしで近いところにも遠(とお)いところにもピントがあった写真がとれます。

素朴(そぼく)な感じの写真になるので、普通のカメラに取り付けられるピンホールレンズというのも売られています。 (平らなガラス板を黒くぬって、そのまん中に小さい丸の形にぬってあるものをはがして光が通る「穴」にしてある)  また、デジカメのなかには、ふつうのレンズを使いながらもこのような感じに撮影(さつえい)できるように切りかえられるものもあります。