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とじる |
南東側にある馬の背尾根道より |
西側正面より |
西側から百合丘第二団地跡にできたマンションの散歩道の桜越し |
手前にある施設、百合ヶ丘配水ポンプ所から後方の百合ヶ丘配水塔に揚水しています。水は潮見台浄水場から来ています。(2011年現在/上水道施設は再編成中)(馬の背尾根道から) | 夕暮れに北西側より: 左側の建物は百合丘第二団地跡にできたマンション パークシティ新百合ヶ丘。右側の建物は同じく第二団地跡に建て替えられたUR都市機構みずき街。 | 夕暮れに南東側より: 周辺でいちばん高いところにあります。 |
潮見台浄水場は 2012年度に廃止され、その後は同じ敷地内の神奈川県内広域水道企業団の西長沢浄水場から送水されているようです。 |
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かつて百合丘第二団地 117号棟のスターハウスがあった場所から見た百合ヶ丘配水塔。 撮影した位置は現在は一般公開の「百合丘3丁目ふれあい公園」になっていて、一段高いフェンスの向こう側は駐車場です。 この場所を含む一角には、第二団地の117号棟から 最も大きな番号の129号棟までの13棟が建っていました。(内、117 と 118号棟がスターハウス) 現在では、パークシティ新百合ヶ丘の建物が6棟あります。写真右側は同マンションのガーデンコートイースト。 |
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配水塔のある高台のまわりの1964年の写真です。 百合ヶ丘配水塔が建設(けんせつ)される前から、配水塔の高台には水道局の施設(しせつ)がありました。 高石調圧水槽(たかいしちょうあつすいそう)といいます。「高石」は百合丘の街が作られる前にこの地が生田村大字高石(いくたむらおおあざたかいし)であったことによると思います。(さらにその前は高石村) 近年、「調圧水槽」というと、都市に降る大量の雨で川があふれないように一時的に水を貯める地下の巨大な空間のことをさすようです。 しかし、高石調圧水槽はたぶん、周辺の高い位置にある住宅などに水を配るために設置された、より高い位置にある配水池もしくはタンクのようなものだったと思います。高台の標高(ひょうこう)は123.4mで、このあたりでは最も高い場所です。 高石調圧水槽の円筒形(えんとうけい)の建物は、現在も百合丘配水塔の北どなりに残っています。 高石調圧水槽のすぐ西側には道をはさんで百合丘第二団地の121号棟がありました。この建物の上には、2つの給水塔が立っていました。 団地の建設により急に人口が増えるので、専用のタンクを作ったようです。 |
百合ヶ丘配水塔の近く、「馬の背尾根道」から見た北西側の風景です。
ここからは、百合ヶ丘、千代ヶ丘、細山の3箇所の配水塔を望むことができます。 もう少し右側のすぐ近くには高石配水塔があるのですが地形や建物に隠れてしまい、ここからは見えません。
1960年頃は、ここから見渡せる範囲には畑と水田と里山が続いていました。
その頃からすでに目の前の谷を左から右に横断して、津久井湖などの水源から長沢浄水場に原水を届ける「第一導水隧道」(ずいどう=トンネル)が走っていました。
川崎市は戦後すぐから市域全体をカバーする上水道整備を始めていたのです。
しかし、そのころにはまだ前述の4つの配水塔はありませんでした。
ちなみに中央手前から右奥に続く谷は、かつて猫三谷(ねこさんや)と呼ばれていたようです。 前記の「第一導水隧道」の施設表示にこの名前が残っていました。 谷の底には現在も所々暗渠(あんきょ=水路にフタをして地下を流れているもの/上は道路など)になった細い水路が残っています。 そして谷には烏沢(からすざわ)公園という小公園があります。猫三谷(ねこさんや)の底には烏沢が流れていたのでしょうか。
その後、川崎市北西部の小田急線の両側に広がる「東京のベッドタウン」が成長するにつれて人口も急激に増加し、巨大なタンクが次々と作られて行きました。
かつては、「向ヶ丘遊園」(むこうがおかゆうえん)の南東側高台の五所塚(ごしょづか)にも「長尾配水塔」(500立方m)がありました。
「空飛ぶ円盤」のような楕円体のおもしろい形の配水塔でしたが、2007年の始め頃に撤去されています。配水設備の発達により、タンクが不要になったのでしょう。
(向ヶ丘遊園;2002年に閉園した。当時の敷地の一部が現在の藤子・F・不二雄ミュージアム)
麻生区の南東側宮前区(みやまえく)にある宮崎配水塔(みやざきはいすいとう)では耐震化(たいしんか)のために更新工事(こうしんこうじ)が行われました。 配水塔北側の鷺沼北公園(さぎぬまきたこうえん)内に仮タンクを作り、旧配水塔撤去跡(てっきょあと)に2基(き)の配水塔が並びました。
コンクリート製の旧タンクは 2016年3月に運用を終了し、ステンレス製の新しい双子のタンクが 2019年4月から稼働しています。
旧タンク運用終了後は、事前に建設されたステンレスタンンク1基を仮タンクとして使用していました。この仮タンクは、新しい双子のタンクの完成時に、北側の1号タンクとして使われています。 工事騒音(こうじそうおん)を抑えるため、また、地面の耐震強化(たいしんきょうか)のために、当初の工事予定より1年ほど長くかかりました。
» ♦宮崎配水塔
2020年現在、川崎市には次の5箇所8基の配水塔があります。すべて、北西部寄りの高台にあります。
✜ 千代ヶ丘配水塔(2基)、 ✜ 細山配水塔(1基)、 ✜ 百合ヶ丘配水塔(1基)、
✜ 高石配水塔(2基)、 ✜ 宮崎配水塔(2基;宮前区鷺沼)
(水道水をためておく施設には配水塔の他、配水池(はいすいち; 地下タンク)があります)