歴史の一因として、語り継がれる英雄譚がある。 永遠の感動として、語り継がれる恋物語がある。 子供のための逸話として、語り継がれる童話がある。 色褪せぬ空想として、語り継がれる夢物語がある。 歴史を刻むためとして、語り継がれる伝記がある。 その全ての影として、語り継がれぬ日常や思い出がある。 ならばその全ては詰まらなく、語るべくもない話なのだろうか? その答えを問う事なく。 誰も語り継がなかった話を、ここに。