〜あとがき〜
外伝:太陽の船の構想製作秘話(?)。
がんばれ吟遊詩人!の外伝書き下ろし。
まぁ、あいかわらず、主人公は何もしていません。
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まずはどうでも良いようなことをつらつらと。
船というと水に浮かぶものというイメージがありますが、世界の昔話にはどこでも航行する船が登場したりします。
もしくはとんでもない材料でできていたり。
もはや、それは船か?? と疑わしいものも。
中には折りたためる船まであったり。
飛行船は船なのか、飛行機なのか?
……天空船は船です。一応。
天空船の外観はモデルがありまして、何かで見たアマノトリフネのイメージです。
天鳥船といえば日本神話ですが、私が見たのはおそらく創作物だったかと思います。
ゲームだったかな?
うろ覚えです。
うろ覚えのイメージに自分のイメージを加えて作ったのが、ラヴェル君世界の天空船となります。
いわゆる中世ヨーロッパものですので(ケルト神話・北欧神話風味ですが)、船も海外の船のイメージになっています。
巨大な帆船ですね。
ここに古代の漕船(櫂で漕ぐ。主に軍船)のイメージを加えました。
船の両サイドから無数の櫂が鳥の風切り羽のように出ているイメージです。
とはいえ、この天空船は帆や櫂がなくても航行できます。
だって、風のセラフが憑依しているのですから。
昔、海竜に海賊船を引っ張らせている某ゲームがありましたが、そりゃ、凪でも台風でも航行できますよねぇ……。
太陽の船というのはエジプト神話ではおなじみのようですが、ここでは全く違うものにしました。
今回の正体は飛行する島。
浮遊する島というモチーフも色々な神話や伝説に出てきますね。
もっとも、今回の話の島は浮遊するとかいうレベルではなく物騒な島となりましたが。
さてさて、今回はドワーフたちの騒動に端を発した、船の追跡行のお話でした。
当初の予定より大幅に長い話となりました。
地底世界ニダヴェリルは10周年記念の【大地に滴るもの】、ニダヴェリル出身のドワーフは15周年記念の【喰らう者】でも登場しています。
ドワーフというと、いわゆる小人のことですが、おとぎ話の小人(白雪姫とか)、ドイツの民話の小人、
北欧神話のドワーフ、ケルト神話の小人、そして指輪物語のドワーフと、皆それぞれ性質が違います。
ゲームなどの創作物だと指輪物語風のドワーフが多いでしょうか。
ラヴェル君世界の話では、基本的に地下世界ニダヴェリルのドワーフは北欧神話やドイツ民話のドワーフに近いイメージです。
天上の神々と争い、ヴァン親族(妖精の女王フレイヤの親戚筋)とも争い、魔法に長け、時におどろおどろしいドワーフ。
一方、モラヴァの鉱山にいるドワーフは指輪物語などの容器なドワーフという設定です。
ケルティア・ティルナノグ方面のドワーフは民話の妖精的なイメージで。
今回、ホリンさんと一緒に登場したファーガスは外伝では9周年から登場していますが、元々本編の第2部から登場したキャラです。
彼はケルト神話・英雄譚の人物です。
いつもカッコよく決めてくれる彼ですが、今回はまさかのアリル王が登場してピンチになりました。
……そりゃ修羅場になるわな……。
黒妖犬や地底行きの話はもう少し掘り下げたかったのですが、別の長編とも言える状況になりそうだったのでやめました。
アリル王の軍勢のくだりも、ケルト神話やドイツ民話の魔の軍勢の話として、モチーフとして興味深いのですが、
こちらもこれだけで話が一つできてしまいそうなので少し触れただけにしました。
いつか、書く機会があったらと思います。
そろそろ最終、第三部もと考えていますが、全体の流れとラスト、各話の断片はできているのですがうまく形にまとまっていません。
いずれはしっかり完結させようと思いますので、気長にお待ちください。
さてさて、相変わらずあとがきにも設定秘話にもなっていませんがここらでお開きと致しましょう。
これからも管理人共々、風月を宜しくお願い致します。
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