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Lunatic Side 〜Future〜 あらすじ
 ※リニューアル以前掲載分第1話:終焉の始まり〜第4話:残れる者達まで
 本編再開までしばしの時間を……

巨大都市クレメントの中心街にそびえる、RAEN(らえん)製作所本社ビル。
64階にあるGDIS本部オフィスにディネンはいた。
行政より委託を受け、RAENが設立した捜査組織GDIS。ディネンはそのエースである。
突如地響きがし、ディネンは顧問の命令を受けて現場へ急行。
事件はバスを狙った爆発テロ。死者こそ出なかったが怪我人がダース単位で出る惨事となっていた。
実際は地響きの犯人はその事件の直前に起きた、あるレストランのガス爆発だった。
しかしそれらは囮だったようで、ディネンが出かけている間に、以前より収監されていた女性が脱走した。
その人物はティナ。上部の命令でディネンが捕まえてきた人物だ。
だが収監にあたって、それがどのような理由によるのか、ディネンにすら説明がなかった。
しかもティナはディネンの幼馴染でもあった。
そのティナが逃げた。
脱走の手助けをしていたのはサスカッチという犯罪組織のようだった。彼らはRAEN製作所をターゲットに暴力的行為を働いている。
ディネンにそのサスカッチを追えと言う命令が下る。
どこか理不尽なものを感じつつも、ディネンはサスカッチとティナを追い、オフィスを後にした。

逃走したサスカッチを追い、ディネンはクレメントの外へ出るべく、ホバー船乗り場のある三番街へ向かった。
ディネンにとってこの場所は、相棒が消えた辛い場所でもある。
ここにある私設の科学研究室を最後に、相棒のシリスは消息を絶った。
シリスも彼の失踪に関連しているであろう人物も共に見つからず、私設研究室の管理人である神條博士も嫌疑不十分、真相は結局迷宮入りしたままだ。
過去を振り返っている時間もなく、ディネンはホバー船に乗り込むと大陸を南下していった。
次の町に着いたとき、ディネンは何かの気配を感じ取った。
それは、行方を絶っているGDIS特別捜査官でディネンやシリスの師、ユーロスの気配であった。
しかし見回せどその姿はない。疲れているのだろうか。
だが休む間はやはり与えられなかった。市民の会話からサスカッチの情報を聴き取ると、ディネンはレンタカーを借りて荒野を走り、南の大都市へ向かう。
南の大都市ミナスジェライスからヘリに乗ると、ディネンは山脈へ向かった。
廃山となった昔の坑道で、ディネンはやはり調査に出されていた部下と遭遇、合流した。
情報の交換をし、ディネンは再びサスカッチを追おうとするが、本社から別の命令が下る。
ポートランド港で会社の要人を警護しろという。
目的の港町でその任務に当たるディネンだが、その視線にサスカッチとティナがはっきり捕らえられた。
警護任務を離れ、ディネンは部下を連れてサスカッチを追い、西大陸行きの船に乗船する。
その船が……こともあろうか漂流物に接触、沈没の危機に見舞われる。
船から落下したティナを追い、ディネンは荒波の中に飛び込んだ。

気がつけばディネンはどこかの海岸に倒れていた。すぐ脇にはやはり流れ着いたらしいティナが 座り込んでいた。
海に落ちたせいで身の回り品もほとんどを失っていた。
幼馴染同士でありながら、方やGDIS捜査員、方や逃亡者。気まずい時間を途切れがちな会話で過していく。
組織のエースでありながら、上層には煙たがられ、ディネンへの扱いはエースに対するそれではない。
憧れて入った組織でありながら、気付けば仕事はいつの間にか裏稼業と変わらぬ状況にまで堕ちていた。
相棒は失ったまま見つからず、幼馴染まで捕らえる始末。
自分で捕らえた彼女を逃がす決断を下すと、ディネンは彼女を連れ、再びサスカッチを追う事にした。
彼女を、彼女が好意を抱いているサスカッチのリーダーに引き渡すために。
日が昇った見知らぬ大地をヒッチハイクで進むと、やがてどこかで見たような景色が視界に現れた。
その景色に、ディネンは自分がとんでもなく遠方まで海流に流されたことを知った。

目の前に広がっていた風景は、かつて相棒と訪れたことのある場所だった。
広い農場には数多くの家畜が飼われている。
そこは相棒シリスの伯父の家だった。
一晩の宿を狩り、ティナを休ませる。眠っている彼女の脇では、ディネンとシリスの伯父が 重苦しい会話を続けている。
失踪し、未だに見つからないシリス。捕まらない犯人。
恐らくシリスは殺されているのだろう。シリスが消えた現場の惨状が嫌でも思い出される。
そして……絶対に他人に銃を向けなかったはずのシリスの、実弾がこめられて落ちていた白銀の銃。
何かを覚悟していたのかもしれない。
ディネンが頭の中ではゆるぎなく犯人と断定している者、神條博士を捕まえられないもどかしさ、遺体すら見つからない相棒。
証拠はあるが説得力に欠け、このまま捕らえたとしても恐らくすぐに嫌疑不十分で釈放されてしまうだろう。
この夜も苦い思いを確かめる夜となった。
夜が明けると、ディネンはサスカッチに追いつくべく、シリスの伯父に都市まで送ってもらった。
一方、クレメントに残された部下、ナノ、ミスター、アヤノはディネンを探しで奔走している。
ディネンが彼らの目前で行方を絶ってから1週間が過ぎていた。

いくつかの町を経由し、ディネンは中世の趣きを町並みごと保存している古い町へたどり着いた。
見慣れた近代的な町並みとは異なる雰囲気にティナは辺りを見回しているが、ディネンの頭は休むまもなくフル回転していた。
旅費を調達するためにカードを作り直し、現金を下ろす。
その最中、ティナが見つけた人影にディネンは背筋が冷たくなるのを感じた。
その特徴がディネンとシリスの師、ユーロスに酷似していたからだ。
しかしユーロスはもう何年も前に行方を絶ち、死亡報告も出ている。
ディネンは辺りを見回したが、それらしい影は見つからなかった。
次の目的地を決めると、サスカッチや追手、見知った顔や気配を見落とすまいと、ディネンは神経を張り詰めたまま移動を開始した。

日が暮れ、ディネンは宿を取るべくホテルへチェックインを試みた。
夕食をとりながらティナと当たり障りない会話をしていたが、彼女の言葉から、サスカッチのリーダー、レムルスがディネンの部下ナノと知り合いだと言うことを知ると、ナノに連絡をとってみた。
行方を絶っていたディネンからの電話に、ナノはおろかGDIS全員が色めきたった。
ナノとディネンとの間でレムルスの情報がやり取りされ、ディネンの無事に部下達は胸をなでおろした。
ディネンはさりげなく自分の扱いがどうなっているかを探り、自分の率いていたチームの無事と、まだ自分がブラックリストに載っていないことを確認する。
ナノからは期待していたほどの情報は得られなかったが、ディネンはティナの元へ戻った。
夜が明けると再び、サスカッチに追いつくべ移動を開始する。
その途中、遥か彼方に輝くレジャーランドにティナの目が釘付けになった。
クレメントから出たことのない彼女は無邪気にはしゃぎ、逃亡者という現状を忘れてそのレジャーランドへ向かう。
頭痛を押し殺してディネンは付き合ったが、RAEN製作所が大きく寄与しているその施設に狙いをつけたのか、その場でディネンはばったりとサスカッチのリーダー、レムルスに遭遇した。
ティナを引き渡し、ディネンは身を引こうとするが、相手は武器を取り出す。
一食触発の事態であったが、レムルスはある目的地を漏らし、駆けつけた警備員を見ると逃げていった。

レムルスの漏らした場所へ向かったディネンは、RAEN製作所と経済界の覇を争うワールドインダストリー社の工場が爆発したことを知る。
サスカッチはRAEN製作所以外にもインダストリー社も標的にしていた。
その町で、ディネンは極秘調査に来ていた自分の部下、ミスターに出会った。
ミスターはRAEN製作所科学部・生命科学研究所長の神條博士の依頼でインダストリー社の工場が何を開発していたのか調べに来たのだった。
ドクター神條。シリス失踪の鍵を握る人物であるが、GDISと同じRAEN製作所に所属しており、同じ会社内のGDISでは手を出そうにも上層から横槍が入りなかなか真相に迫ることが出来ない。
ディネンが戻ることを期待しているらしいミスターに、ディネンは首を横に振った。

ディネンのいないオフィスでは、アヤノが書類作りに忙しかった。
全く役に立たないナノを脇に置き、パソコンに情報を入力していくが資料が足らない。
足りない分の資料はディネンが持っていたはずだ。
主のいないデスクをアヤノは勝手に開け、一枚の写真を見つけた。
写っていたのはディネンとシリス。アヤノはシリスを知らなかったが彼に興味を持ち、その情報を引き出した。
呼び出した画面にはシリスが捜査に関与した事件の数々。
シリスの仕事履歴とその能力に驚きつつもアヤノは目的のディスクを見つけ、仕事を再開した。
勤務を終えたアヤノはナノと共にショッピングに繰り出した。
賑やかなクレメントの中心街で買い物を楽しんでいるアヤノの携帯が鳴る。
電話をかけてきたのは彼女達の所属チームの副リーダー、ミスターであった。
どうやらミスターは出張先でディネンと遭遇したらしい。
ディネンに帰って来る気がないらしいことを聞くとナノは、ディネンはティナにほれ込んでいるに違いないという勝手な推測を立て、ディネン親衛隊であるアヤノから強烈なビンタをお見舞いされた。

小さな町の喫茶店でディネンは雨宿りをしていたが、ふいに窓の外に何かの影を見つけた。
その気配はかつての師ユーロスのものだ。
慌ててディネンは外へ飛び出したが、それらしい人影はやはり見つからなかった。
しかし、ディネンはユーロスとは別の怪しい人影、神條博士を視界に認めた。ディネンに気付いたのかすぐに白衣は消える。
ディネンは所持していた情報ツールにユーロスの情報を呼び出してみた。
一度は死亡報告の上がっているユーロスだが、現に彼の目撃談は絶えず、ツールの画面にはユーロスの足取りがはっきりと映し出された。
そのユーロスの目撃地点にディネンは勘が働いた。その地点はほとんど全てにRAEN科学部の施設がある場所だった。
ユーロスと神條になにかつながりがあるのではないだろうか。
情報を得るべくディネンはナノに電話をかけた。
ディネンからの電話にナノは夜のRAEN本社ビルへ赴き、中央情報室から情報を引き出した。
ナノは徹夜で神條の情報を収集してディネンに送ったが、その為に翌朝は大幅に遅刻して出勤。
やがて巡回に出た彼の電話に知人から着信が入る。
電話をかけてきたのはナノのバイク仲間、レムルスであった。
確かディネンの情報だとレムルスはサスカッチのメンバーだ。
俄然やる気を出したナノだったが、徹夜の眠気には勝てず、結局勤務終了時刻まで電車の中で居眠りをして過すこととなった。

出典:Lunatic Side 〜Future〜 リニューアル以前版
第一話:終焉の始まり 第二話:あの日から 第三話:道程 第四話:残れる者達 より


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