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神々とメシア

真のお父様が明かされた、夜の神様と昼の神様とは。また、六マリアとは何だったのか。

夜の神様、昼の神様とは。万王の王、二代王、三代王とは。アダム、イエス、再臨主、真の父母、天地人真の父母とは。新しい堕落論、再臨論とは。家庭連合、サンクチュアリ協会、サンクチュアリ教会


4.万王の王を中心とする摂理の過程

4-1 霊界、万王の王の誕生、父権制(過程1-1)

参考2 ウーラノス

4-2 女神側の反抗、霊界は父権制から母権制へ(過程1-2)

参考3 神々の名称

参考4 神話と聖書

4-3 夜の神が兄から父、夜の女神が姉から母の立場へ(過程2)

参考5 ミカエル、ガブリエル、神統記の神々

4-4 神の二女性

4-5 二代王と三代王の誕生(過程3-1)

参考6 クロノス、ゼウス、ヘルメース、二つの12神

参考7 ギリシア神話とメソポタミア神話

4-6 宇宙、母権制からの脱却(過程3-2)

参考8 ゼウスとアヌの妻達

参考9 エンキ派とエンリル派

4-7 創造の基本過程に基づく人間の創造

参考10 アヌンナキ

参考11 人間の創造

参考12 人間のエネルギー体、その存在領域と心的要素

参考13 次元

参考14 人間の心

参考15 肉体の死後、霊界協助、輪廻転生、グループソウル、霊統


4-1 霊界、万王の王の誕生、父権制(過程1-1)

陽子と電子から軽水素が生成されたように、夜の神と昼の女神から万王の王が生まれた。万王の王の世代から霊界となる。夜の神が主体であったため、霊界は父権制で始まったことになる。


参考2 ウーラノス

万王の王は、ギリシア神話に登場するウーラノス(Uranus)に該当する。そのウーラノスの誕生には2つの説がある。それは、カオス(原初の神+夜の神+夜の女神)とガイア(昼の女神)から生まれたとする説と、ガイアが単独で生んだとする説である。どちらにしても、夜の神の存在が、カオスの中に隠れている。

ガイアが単独でウーラノスを生んだとする説は、イエス・キリストの降誕の話に似ている。イエス・キリストには、実の父親がいないという説である。しかし、イエス・キリストの実の父親が、祭司ザカリアではないかという事も言われている。そのほうが自然であり、論理的だといえる。創造の基本過程から見れば、ウーラノスの父親は、夜の神となる。


4-2 女神側の反抗、霊界は父権制から母権制へ(過程1-2)

夜の神と夜の女神は、考えが全く合わなかった。完全な絶対性主体と、完全な相対性主体では、全く噛み合わないのである。

夜の女神は、父権制で始まった霊界を母権制に切り替えて、霊界を支配しようと考えた。それで、創造の基本過程から外れた行為を、昼の女神に実行させたのである。夜の女神の影響を受けた昼の女神は、自分の息子である万王の王を夫にしてしまった。つまり、昼の女神にとって、万王の王は、息子であり夫でもあった。昼の女神と万王の王との間に生まれた二代王ついては、あとで触れることにする。


参考3 神々の名称

神界や霊界では、カオスやガイアなどの名前は無く、また名前を付ける必要も無い。ただ、名前が無ければ、地上の人々が認識できないことから、便宜上、名前を付けている。神話は、民族や時代などの違いによって、数多く存在しており、たとえ同一の神であっても、様々な名前が付けられている。また、各神話のストーリーを比較しても、登場する数多くの神々の中から、同一の神を探し出すことは難しい。調べれば調べるほど、迷宮を彷徨うことになるだろう。現に、定説は無いのである。


参考4 神話と聖書

聖書には、神界や霊界に関する記述がほとんど無く、稀に天国という単語が使われている程度である。また、ヘブライ語のエロヒム(天から降りてきた人々)を、"主なる神"と翻訳したために、神を唯一の存在だと見ている。そのため、旧約聖書と新約聖書の神に違和感があっても、特に区別はしていない。聖書の神は、夜の神やアヌンナキなどを含んでいる。アヌンナキについては、あとで説明する。

現在のところ、神話と聖書は、別物だと考えられている。それは、聖書をキリスト教の経典として、別格に取り扱っているからである。しかし、聖書には、神話が含まれている。

ここでは、神話や聖書をメインにして、理論を導き出しているのではない。神話や聖書には、作家、記録者、編集者などのアレンジ、さらには、誤訳による誤った解釈などが含まれているため、全てを鵜呑みにすれば、そこからは、何の規則性も見えてこない。ただ複雑になり、様々な説が現れるだけなのである。従って、ここでは、参考になる部分だけを紹介している。


4-3 夜の神が兄から父、夜の女神が姉から母の立場へ(過程2)

夜の神と夜の女神が、一時的に夫婦となって、また別の昼の神と昼の女神が生み出された。(下側の図を参照) このとき夜の神は、兄から父の立場になり、夜の女神は、姉から母の立場になった。(上下の図を比較) この過程は、避けられない法則(創造の基本過程)だったが、一時的なことだったため、また別れることになった。人々が"天の父"と呼んでいるのは、父となった夜の神のことである。


参考5 ミカエル、ガブリエル、神統記の神々

最初の昼の神は、ルシファーであったが、2番目に生まれた昼の神は、キリスト教での大天使ミカエル(Michael)であった。両者は同じ位置であったため、双子の兄弟だと見られることもある。しかし、ルシファーが先であったため、長子権(父権を相続する権利)を持つルシファーが天使長となった。

最初の昼の女神は、ギリシア神話に登場するガイアであったが、2番目に生まれた昼の女神は、キリスト教での大天使ガブリエル(Gabriel)であった。ガブリエルは天使の中で、唯一の女性とされている。

ヘーシオドス(Hesiod)の神統記に登場するエレボス(Erebus) は夜の神、ニュクス(Nyx)は夜の女神に該当する。エレボスとニュクスは、カオスの息子、娘とされている。さらに、エレボスとニュクスの息子アイテール(Aether)は昼の神、同じく娘ヘーメラー(Hemera)は昼の女神に該当する。このように神統記では、夜の神と夜の女神が、カオスとは別の存在として登場している。


4-4 神の二女性

夜の神は、創造の基本過程において、2神の女神と夫婦関係を持ったことになる。陽子と同様に、このような過程を経なくては、創造が進まなかったからである。つまり、摂理の中心人物が、夜の神の立場に立つとき、夜の女神と昼の女神に該当する女性が現れ、その女性たちとの関係を避けることはできない。これは法則なのである。

夜の女神は、この法則を全く理解できなかった。そのため、主体同士である夜の神と夜の女神は、大喧嘩を始めた。これが元となって、天使や人間の世界においても、夜の神側と夜の女神側に分かれるようになり、現在もその戦いが続いている。それが、絶対性と相対性の葛藤、つまり、独立主義と支配主義の対立である。


4-5 二代王と三代王の誕生(過程3-1)

昼の女神と万王の王から神々が生まれ、男神6神と女神6神(女神7神のうち1神は除外された)の12神が構成された。その12神のうち、六男(末の息子)が二代王となった。二代王の次は、その三男(末の息子)が三代王となった。


参考6 クロノス、ゼウス、ヘルメース、二つの12神

ギリシア神話との関連を見てみる。末弟のクロノス(Cronus)が二代王となったのには訳があった。初代王ウーラノスのある行為に怒ったガイアは、息子のクロノスに、ウーラノスを討つよう命じた。そしてクロノスは、父ウーラノスを討って、王座を奪ったのである。二代王クロノスの兄弟姉妹は、男神6神と女神6神(女神7神のうち1神は除外された)の12神で構成されていた。これをティーターン12神(Titan)という。

クロノスと妻レアーとの間に、男神3神と女神3神が生まれた。その中の三男で末弟のゼウス(Zeus)は、ガイアのもとで育ち、のちに三代王となった。そして、ゼウスと妻達との間に、男神5神と女神4神が生まれた。その中で、ゼウスの使いだったのがヘルメース(Hermes)であった。そうして、ゼウス世代からの5神と、次のヘルメース世代からの7神によって、男神6神と女神6神からなるオリュンポス12神(Twelve Olympians)が構成された。(3神は除外された。)

ゼウスが三代王になったのには訳があった。クロノスのある行為がもとで、ゼウスがクロノスに復讐をしたのである。これがティーターン12神とオリュンポス12神の戦いである。この戦いでゼウスが勝ち、ゼウスが父クロノスの王座を奪った。こうしてゼウスは、三代王になったのである。


参考7 ギリシア神話とメソポタミア神話

ギリシア神話は、主に神界と霊界の物語のようである。そのため参考になるのは、霊界最下層のゼウスまでだと思われ、それ以降は、不明瞭な印象を受ける。メソポタミア神話は、主に霊界の下の宇宙(主に地球上)の物語のようである。アヌ(Anu)以前は、不明瞭な印象を受けるが、エンキ(Enki)からは、論理的に意味のある内容が多い。

この二つの神話の系譜を比較すると、ギリシア神話のゼウスと、メソポタミア神話のアヌを中心として、共通点が見られる。ゼウスとアヌは、共に天空神であるが、一般的には同一視されていない。ここでは、ギリシア神話を参考にするのはゼウスまでとし、その次の世代からはメソポタミア神話を参考にする。


4-6 宇宙、母権制からの脱却(過程3-2)

万王の王(ウーラノス)からは母権制となり、女神側が主体になっていた。つまり、昼の女神(ガイア)をはじめ、二代王の妻(レアー Rhea)、三代王の妻(ヘーラー Hera)に支配権があった。そのため、二代王と三代王には、末の息子が選ばれた。夜の神は、創造の基本過程に従って、長男に支配権を与えようとしたが、昼の女神は、そのルールに逆らって、妻側に支配権を与え、母権制を通してきたのである。

それで夜の神は、母権制からの脱却を計画した。三代王までは兄妹婚または姉弟婚であったが、三代王に、姉妹ではない女性と関係を持たせて、その長男(この場合はエンキ)に支配権を与えたのである。これが、三代王の女性関係が複雑になっている原因だと考えられる。こうして夜の神は、父権制と長子権を仮復帰し、その次の代にも長男(マルドゥク Marduk)に支配権を与えた。マルドゥクは人間の創造主である。そのため、人間のアダムには、仮の父権制と長子権が与えられた。そしてアダムは、それらを真の父権制と長子権にしなければならなかった。

ここで、父権制と長子権が仮であるという意味はこうである。三代王とその妻は、同格の位置で、主体と対象の関係ではなかった。つまり、夜の神と昼の女神のような位置関係にはなっていなかった。これは、創造の基本過程から外れたことであったため、この先、修正すべきことだった。夜の神は、父権制と長子権を仮に復帰したが、同時に、夜の神に対して異議を主張できる条件を、女神側に与えてしまったのである。


参考8 ゼウスとアヌの妻達

ギリシア神話のゼウス(三代王)には、多くの妻がいた。その内の1神、ヘーラーは、ゼウスの姉である。しかし、ゼウスの使いだった息子ヘルメースの母、つまり、ゼウスの妻であるマイヤは、ゼウスの姉妹ではなく、他のところから来た女性だった。

メソポタミア神話のアヌ(三代王に該当)の妻キは、アヌの妹である。しかし、アヌの長男エンキの母、つまり、もう1神の妻ナンムは、アヌの姉妹ではなく、他のところから来た女性だった。

この2つの神話の系譜では、代々、兄妹婚、または姉弟婚であったが、ゼウスとアヌのとき、つまり、三代王のときに、母権制から抜け出しているのである。


参考9 エンキ派とエンリル派

メソポタミア神話では、三代王の長男(エンキ)と次男(エンリル Enlil)は、腹違いの兄弟である。女神側は、次男(エンリル)を立てた。そのため、長男(エンキ)と次男(エンリル)は対立した。同様に、エンキの長男(マルドゥク)とエンリルの孫娘(イナンナ Inanna)も対立した。

エンリルは人間を滅ぼそうと洪水を起こした。その洪水が起こることを事前にノアに教えたのは、エンキである。


4-7 創造の基本過程に基づく人間の創造

原初の神から人間までを世代順にまとめると、下の図のようになる。


参考10 アヌンナキ

地球の誕生は、40~50億年前だとされている。エンキやマルドゥクなどのアヌンナキが、地球にやってきたのは、約44万年前のことだといわれている。アヌンナキとは「天から降り立った人々」という意味で、別名を"エロヒム"といい、現在では、俗に宇宙人ともいわれている。前述のようにエロヒムは、ヘブライ語の"エル"(天使:天空から降りてきた人)の複数形であるが、聖書では、"主なる神"と単数で翻訳されている。

アヌンナキが住んでいた星(ニビル(Nibiru)星といわれている)と地球では、環境が全く異なっていた。例えば、地球の生命体は、酸素や二酸化炭素などで生命を維持しているが、その星では硫化水素などで生命を維持していた。そのため、地球で生存ができ、繁殖もできる、肉体を持った男性と女性のアヌンナキが必要だった。

それで、まず、ニビル星のアヌンナキと、地球の生命体(爬虫類など)から、遺伝子操作によって、酸素で生命の維持ができるアヌンナキを創造した。しかし、それは、形としては未完成であり、また、女性のみの一代種であった。さらに、そのアヌンナキと、ニビル星のアヌンナキによって、地上で繁殖可能なアヌンナキが生まれた。しかし、女性のみだったため、その中から、あるアヌンナキを選び、性転換をして男性にした。

シュメール神話にも登場する女神イナンナは、地球で生まれた女性のアヌンナキである。(写真はシュメール遺跡のイナンナ)

ニビル星のアヌンナキ(エンキやマルドゥクなど)の寿命は万年単位、地球のアヌンナキ(イナンナなど)の寿命は千年単位だった。

アヌンナキは人間を創造した。その後も人間と共に生存し、人間に様々なことを教えていた。アヌンナキは地球において、都市、文化、学問、技術などを発展させた。

アヌンナキの存在形態は様々であった。エンキの世代は、幽体として存在し、テレパシーによって、人間との交流が可能だったと考えられる。マルドゥクの世代は、アストラル体(Astral body 幽体と肉体の間のエネルギー体)として存在し、当時は人間との直接的な交流が可能だったと考えられる。当時という意味は、そのときの人間には、アストラル体が見えていたかも知れないということである。しかし、人間は堕落(夜の神側から離れること)によって、そのような能力が著しく低下してしまったと思われる。

イナンナの世代は、地球で生まれたため、肉体を持っていた。人間の女性とアヌンナキの男性との間に生まれたのが、聖書に登場する巨人ネフィリム(Nephilim)である。


参考11 人間の創造

シュメールの粘土板の記録によれば、アヌンナキが、約30万年前に人間を創造したという。人間の創造には、非常に長い年数を要した。多くの試みが、繰り返されたためである。その創造過程は、おおよそ次のようになる。当時、既に地球にいた猿人の女性から卵子を取り出し、アヌンナキの男性の精子を体外で受精させ、さらに遺伝子操作を行い、その受精卵をアヌンナキの女性の子宮で育てた。この方法で生まれたのは、人間の男性のみだった。次に、アヌンナキの女性と人間の男性との間に、人間の女性が生まれると、それからは、人間の男女によって、人間を生み増やした。最初の人間は男性だったことになる。最初の人間の女性は、その男性の娘であり妻であった。


参考12 人間のエネルギー体、その存在領域と心的要素

人間のエネルギー体には、霊体、幽体、アストラル体、生命体の4種類がある。しかし、一般的には、必ずしもこのような見方をしているのではなく、霊体と幽体を同一視する場合、幽体とアストラル体を同一視する場合、アストラル体と生命体を同一視する場合などがある。また、領域の名称や定義も一定ではない。アストラル界を幽界としたり、幽界を霊界と呼んでいる場合もある。ここでは下の表を基準とする。

地上の物体(肉体)は、エネルギー体とは別である。ここで"地上"としたのは、エネルギー体の各領域にも、別の性質や法則で、物体に相当するものが存在しているからである。

人間の姿をしているのは幽体までで、霊体には形が無い。形が無いというのは、実体がないのであって、映像のようなデータとしては保存されている。

動物はアストラル体として、アストラル界まで存在できる。植物は生命界までである。生命界では、妖精といわれる自然霊(精霊)が活躍している。


参考13 次元

ここでは、次元を下の表のように捉えている。人間が地上で生活している領域を3次元とすると、原初の神の領域は11次元となる。


参考14 人間の心

人間の脳は、肉体とエネルギー体が、情報交換をするための通信機である。地上での経験は、脳を通して、生命体からアストラル体、幽体、霊体へとアップロードされ、最終的には、霊体の魂に全てが記憶される。従って、肉体の死後も、記憶は保存されている。

生命体の心的要素は、生命(肉体を維持するためのプログラム)と気(肉体を維持するためのエネルギー)である。これらは、肉体を維持するための欲求として作用する。この欲求は植物にもある。

アストラル体の心的要素は、感覚と感情(喜怒哀楽や好き嫌いなど)であり、これを肉心あるいは本能という。これは潜在意識であり、自覚を伴わない。この感覚と感情は動物にもある。

霊体の心的要素である魂を生心という。これも潜在意識で、自覚を伴わない。これは前世の記憶によるもので、その人の考え方や言動などに影響を与えている。(これについては、後で説明する。)肉心も生心も無意識的なものである。

幽体の心的要素は、理性と心であり、これらがセットになっている。人が"心"と認識しているのは、幽体の心のことである。これは顕在意識であり、自覚を伴う。心は、生心、肉心、欲求から受け取った情報であるが、このままでは、それらの情報を整理することができない。それを理性によって、良しとする事(本心)と、そうではない事(邪心)に、振り分けているのである。ところが、この振り分けには個人差がある。理性は、自身の価値観に応じて情報を振り分け、自分が良しとする事を指向するように作用する。これを良心作用という。なお、理性によって整理された心の情報(正義感や幸福感などの記憶)は、生心、肉心、欲求にフィードバックされ、各エネルギー体と肉体に影響を与える。


参考15 肉体の死後、霊界協助、輪廻転生、グループソウル、霊統

人間が地上で肉体の死を迎えると同時に、生命体は消滅する。それまでは、生命と気によって、肉体が生かされてきたが、それが不要になったからである。

その後は、感情の整理をするために、ある期間(約40日~約100年)はアストラル界に留まる。このアストラル界は、地上と重なっており、生前の様子とほぼ変わらない。そのため、死亡した自覚が無い場合、死亡したことを受け入れられない場合、未練や心配事がある場合、また自殺した場合などには、肉体の寿命と同様の期間を、アストラル界で過ごすことになる。この場合、死亡した本人が、生前と同じように生活しているつもりでも、普通の人には見えていない。(見えている人もいる。)たいていは生前の未練を捨て、次の領域に行くための気持ちの準備ができれば、アストラル体を捨て、案内人(血縁関係があった人など)に従って幽界へと向かうのである。ちなみに、動物はアストラル界までであり、幽界に行くことはできない。

幽界では生前の人生を振り返り、反省の期間を送る。また、幽体には形があるため寿命がある。普通の人の場合は数十年から約千年、聖人の場合はそれ以上の可能性がある。人の姿をした幽体を捨てるということは、個人としてのアイデンティティーを捨てるという意味になる。それは、次の霊界では霊体が無形であり、複数でも一つとして存在することになるからである。人は例外なく、そのようなグループソウルに所属しており、霊界からのサポートを受けている。これを霊界協助という。

地上の人間の霊は、その魂の成長のために、所属するグループソウルから送られてきたのである。そのため、事前に立てた魂の成長計画(運命や宿命)に従って、地上ではむしろ苦労することになる。そして、地上での経験は、所属するグループソウルで共有化される。

実は、人間の霊は、何度も別人として地上に生まれ、様々な経験を重ねている。また、霊には性別が無く、地上では、男性だったときもあるし、女性だったときもある。このように、人生は一度だけではない。仏教などでは、これを輪廻転生という。前世の経験は、潜在意識として、好みや考え方、使命感、言動、特技や才能などで作用している。しかし、それは、顕在意識ではないため、自覚することはできない。

ここでは、所属するグループソウルや霊的な故郷の家族などとのつながりを"霊統"と呼ぶことにする。地上では血統が重要であるが、霊界では霊統がさらに重要である。インターネットは、霊統に似せたシステムである。地上の人間が、霊統を通して、霊界協助を受けているように、コンピュータは、インターネットを通して、様々なサポートを受けている。