<天気ことわざ>


集英社暮らしの中のことわざ辞典、その他から見出し語のみ選抜・引用
<春>
三寒四温
年寄の達者春の雪
春の雪と叔母の杖は恐くない
欅の発芽不揃の時は晩霜あり
頃は三月夜は九月
桜も花が下向きに咲く時は
   春大雪あり
桜三月菖蒲は五月
桜は七日
春宵一刻価千金
春眠暁を覚えず
春先は死んだ馬の首も動く
春の晩飯後三里(歩ける)
春の日と継母は
   くれるようでくれぬ
一人娘と春の日は
   くれそうでくれぬ
彼岸が来れば団子を思う
暑さ寒さも彼岸まで
彼岸荒れ
四月雷は旱のもと
八十八夜の別れ霜
花発いて風雨多し
春に三日晴なし
五月雨は金も溶かす
五月雨は腹の中まで腐らす
<夏>
麦の穂が出たら浅蜊は食うな
麦は昼寝して刈れ
蒸し暑いと翌日は雨
夏の蛤は犬も食わぬ
夏の牡丹餅犬も食わぬ
夏は鰹に冬鮪(旬)
夏は日向を行け
   冬は日陰を行け
鍬の柄抜けやすければ旱天
夏の入道雲は晴
夕立は一日降らず
夕立は馬の背を分ける
枇杷が黄色くなると
   医者が忙しくなる
夏の東風は凶作
<秋>
秋の空は七度半変わる
秋荒れ半作
二百十日は農家の厄日
二百十日の荒れじまい
桜の返り咲きは大風のきざし
天高く馬肥ゆ
秋彼岸の照りは豊年
秋の入日と年寄は
   段々落目が早くなる
秋の日と娘の子は
   くれぬようでくれる
秋の日は釣瓶落し
秋の夕焼鎌を研げ
   秋の朝照隣に行くな
十月(旧暦)の昼間なし
十月(旧暦)小春
秋の雨が降れば
   猫の顔が三尺になる
きのこが早く出ると雪が早い
秋蒲公英の咲く年は雪が浅い
秋早く熊が里に出ると大雪
紅葉奥山早く近い山遅い時は
   雪が早い
霜強ければ雨となる
霜の降った日は天気は下り坂
霜の多い朝は晴
<冬>
霜を履みて堅氷至る
渡り鳥の早き年は降雪多し
渡り鳥が早くくると
   寒気がはげしい
大根の根が長い年は寒い
冬至十日たてば阿呆でも知る
冬の雨は三日降らず
寒中の雨は親の乳房
寒中の南風俵を編んで待て
寒中の雷は夏日照り
大雪は豊作の兆
雪の多い年は麦は豊作
二月は逃げて去る
<煙>
竃の煙がまっすぐ上がれば
   晴の兆
竃の煙がたなびけば
   雨の兆
煙が東にたなびけば晴
家に煙がこもれば翌日は雨
<虹>
朝虹は雨夕虹は晴れ
夕虹三日の照り
<風>
嵐の後には凪がくる
北風が南に変ると雨
   南風が北に変ると晴
午前南風午後北風なら
   明日は晴
西風と夫婦喧嘩は夕限り
南風でもたんと吹きゃ寒い
南風は雨北風は晴
<雲>
朝曇り昼日照り
朝曇りと女心は
   見る間に晴れる
うろこ雲が出た翌日は雨か風
雲が南から東へ動くと晴
雲の早く走るときは
   天気が悪くなる
雲行き早く
   空黄色を帯びる時は
   大風あり
西の空が曇ってくると
   雨になる
暁の白雲が急に散れば大風
<霧>
朝霧は晴れ
朝靄の昼日和
霧の多い年は瓜類不作
<雨>
朝鳶に蓑を着よ
   夕鳶に笠をぬげ
朝雨に傘いらず
朝雨(俄雨)は女の腕まくり
朝雨は日照りのもと
便所の臭気の強いときは雨
日がさ雨がさ、月がさ日がさ
<日>
朝焼けは三日ともたぬ
入日よければ明日天気
夕焼けに鎌を研げ
夕焼けは晴、朝焼けは雨
青夕焼けは大風となる
<月>
星きらめけば翌日風
月夜半分闇半分(良悪半々)
月に叢雲花に風(邪魔付物)
月雪花は一度に眺められぬ
月夜に釜をぬかれる(油断)
月夜に米の飯(結構ずくめ)
月夜に背中焙る(効果なし)
月夜に提燈夏火鉢(不必要)