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<精神保健福祉法>


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Update 2016.08.01

はじめに


 → 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
 → 精神保健福祉法と関連資料(処遇の基準、行動制限の告示、運用マニュアル)
 → 障害者白書 平成27年版
 → 精神障害者福祉法一部改正の詳細.PDF
 → マンガでわかる精神保健福祉法改正案の問題.PDF

法定の義務
  国及び地方公共団体の施策実施義務
    精神障害者の医療及び保護並びに保健及び福祉の施策の実施により、
    精神障害者が社会復帰し、自立と社会経済活動参加ができるよう努力
    精神障害者の発生予防その他国民の精神保健の向上施策を講じる義務
  精神障害者の自立や社会経済活動への参加の努力に対する国民の協力義務

         ┌─統合失調症(妄想や幻覚等の症状を示す精神疾患)─┐
         |                         |
         ├─精神作用物質による急性中毒又はその依存症   ─┤
         |      (アルコール薬物等の精神作用物質) |
精神障害者の定義─┼─知的障害 (により日常生活に支援を要する状態)─┼→を有する者
         |                         |
         ├─精神病質 (性格の著しい偏りや異常、人格障害)─┤
         |                         |
         └─その他の精神疾患(気分障害、うつ病、神経症他)─┘

※:本法の及ぶ範囲であり、一般には、知的障害と精神障害とは区別されている

厚生労働省、地域医療の医療計画は「5大疾患」とする方針を決定(2011.07.06)
  4大疾患(がん、脳卒中、心臓病、糖尿病)に「精神疾患」を加え、5大疾患となった

精神科病院に対するニーズの多様化
  従来型の入院治療:急性期精神科救急治療、触法精神障害者の治療
  現代型の精神疾患:アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥・多動性障害)
           不登校、ひきこもり、児童虐待被害者に対するケア

精神障害の分類
  ⅠCD:International Statistical Classification of Diseases
      WHOによる国際統計分類(全ての疾病を含む)、最新は → ICD-10
  DSM:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders
      アメリカ精神医学会(APA)による分類、最新はDSM-Ⅳ-TR

医療保護

 … 平成25年06月13日改正法成立により保護者制度は廃止!

精神障害者の医療及び保護(家族等=配偶者、親権者、扶養義務者、後見人/保佐人)

  任意入院強制入院通院医療
          自傷他害のおそれあり 家族等の同意不要
                  ↓   ↓
                 ┌─→措置入院   (※1)
  強制入院:指定医の診察の結果─┤
                 └─→医療保護入院 (※2)
                  ↑   ↑
          自傷他害のおそれなし 家族等の同意必要

急速を要する場合(上記※1、※2について)
  72時間以内を限度とする入院中に措置入院又は医療保護入院の手続を行う
          ┌←指定医2名が揃わない等の場合
  ※1:措置入院手続が間に合わないとき知事による「緊急措置入院
  ※2:家族等同意が得られないとき指定病院の管理者による「応急入院
          └←単身者、昏迷状態・記憶障害等で身元が確認できない場合

精神科医・精神科病院
  指定医  :強制入院病院に、常勤する精神保健指定医の必置義務
        指定医は公務としての判定等を行う
        公務としての判定等以外の判定等の診療録への記載義務
  強制入院 :国等(国や都道府県)の設置した精神科病院又は指定病院
  都道府県立:都道府県が設置する精神科病院
  指定病院 :国や都道府県以外の者が設置した精神科病院のうち厚生労働大臣が定める基準に
        適合するものの全部/一部を設置者の同意を得て知事が指定する(市立・私立)
  特定医師 :指定医に代わって法定の特例措置ができる精神科医師
  特定病院 :特定医師がいる等の基準に適合すると認められた病院

精神科救急医療の確保

任意入院の要件
  入院を必要とする精神障害者であること(直接の明記はないが退院の必要性から)
  本人の同意に基づいて本人自ら入院(その旨を記載した書面を本人に交付の必要)
  本人から退院の申出があれば(下記の退院制限以外は)退院させなければならない
  指定医の診察の結果入院継続の必要があると認めたときは72時間を限り退院を制限できる
  (特定医師による場合は12時間に限る)

任意入院の手続
  指定医の診察不要

措置入院の要件
  診察の通知と立会:現に本人の保護の任に当たる者への診察の日時・場所の通知義務
  後見人/保佐人、親権者、配偶者その他現に本人の保護の任に当たる者は診察立会ができる
  診察の結果、受診者が精神障害者であり、医療及び保護のために

             ┌→自身を傷つけ  ─┐
    入院させなければ─┤   又は     ├→おそれがあると認めたとき
   (精神障害によって)└→他人に害を及ぼす─┘(自傷他害のおそれある者

    ※関連 → 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律
  書面による告知:入院措置を採る旨、精神障害者本人に知らせる義務

措置入院の手続
   ┌指定医2名による┐
  指定医の診察→指定医の判定→知事による措置→入院/入院継続/退院/仮退院
   └都道府県職員の立会い

         ┌─1.知事に診察及び保護の申請があったとき(誰からも)
         ├─2.保健所に警察官の通報があったとき
         ├─3.知事に検察官の通報があったとき
  指定医の診察─┼─4.知事に保護観察所の長の通報があったとき
         ├─5.知事に矯正施設の長の通報があったとき
         ├─6.退院の申出による精神科病院の管理者の届出があったとき
         ├─7.心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に係る通報があったとき
         |   保健所に指定通院医療機関の管理者及び保護観察所の長からの通報
         └─8.上記申請・通報・届出がない場合でも症状要件が明らかな者は知事から

  知事による措置入院の手続きを採るための移送

医療保護入院の要件
  診察の結果、精神障害者であり、医療及び保護のために入院の必要がある者
  自傷他害のおそれはない(明記ないが措置入院でない要件)
  本人自らの任意入院が期待できず(任意入院努力義務の要請から)家族等の同意があったとき
  家族等の全員が意思表示不可能な場合は市町村長の同意があるとき
  書面による告知:入院措置を採る旨、精神障害者本人に知らせる義務(4週間経過後の例外あり)

医療保護入院の手続

  指定医1人の診察→指定医の判定→管理者の措置─┐
                         ├→医療保護入院
  知事による医療保護入院のための移送(前2段後)─┘

  病院管理者は、医療保護入院応急入院の措置を採つたときは、10日以内に、患者の症状等
  を最寄りの保健所を経由して知事に届出が必要
 ①病院管理者は、精神保健福祉士等の有資格者から退院後生活環境相談員を選任し、本人の退院
  後の生活環境に関し、本人、家族等からの相談や指導にあたらせなければならない
 ②病院管理者は、本人の退院による地域における生活への移行を促進させるための必要な体制の
  整備や措置を、必要に応じ地域援助事業者との連係を図りながら講じること

知事による医療保護入院のための移送
  指定医による診察の結果、精神障害者であり、
  直ちに入院させなければその者の医療及び保護を図る上で著しく支障がある場合
  家族等の同意があるとき(本人の同意がなくても)
  家族等の全員が意思表示不可能な場合は市町村長の同意があるとき
知事による応急入院のための移送
  急速を要し、家族等の同意が得られない場合
  指定医の診察の結果、知事は72時間に限り入院させることができる
  (特定医師による場合は12時間に限る)

移送の際の書面告知、行動の制限
  知事による、措置入院緊急措置入院医療保護入院応急入院、のための移送を行うに当り、
  知事は、移送を行う旨その他の事項を当該精神障害者本人に書面で告知しなければならない
  診察した指定医が必要と認めたとき、医療又は保護に必須限度で行動の制限を行うことができる

特定医師による特例措置(指定医に代わって)
  任意入院患者の退院申出ある時、診察により12時間以内の退院制限
  医療保護入院応急入院の際の12時間以内の入院措置のための診察

入院中の処遇:開放病棟、閉鎖病棟、隔離室(保護室)、行動制限、身体拘束、処遇改善請求
  任意入院:原則として開放病棟、特別な理由のない行動制限は違法
       開放処遇(本人の求めに応じ、夜間を除き病院出入は自由)の制限は大臣基準あり
  行動制限:信書の発受や行政機関の職員との面会の制限は不可
       定める時間以上の患者の隔離は指定医が必要と認める場合に限る

精神医療審査会の審査

  病院管理者の保健所への定期病状報告による─┐
  医療保護入院の届出による        ─┼→精神医療審査会の審査→入院継続/退院等
  本人/家族等による退院等の請求による  ─┘  (退院、処遇改善)

通院医療:障害者自立支援法第58条による自立支援医療
  継続的な外来精神医療を要する者で都道府県知事又は指定都市の長の支給認定を受けた者は患者
  の医療保険制度を適用し、患者自己負担は医療費の1割(所得や患者の種類に応じて負担上限額
  を設定)、残りを公費負担(国が2分の1、都道府県又は指定都市が2分の1)更新期間は1年
  (精神保健福祉法第32条の自己負担5%の適用は障害者自立支援法の施行で削除された)

家族の負担、権利保護

 … 平成25年06月13日改正法成立により保護者制度は廃止!

精神保健福祉法の条項中、家族の負担の軽重等が関係する条項
  第19条の10 国の補助(精神科病院の設置・運営の費用)
       都道府県/非営利法人の場合:国が2分の1を補助
  第30条 措置入院に要する費用は全額公費負担
       都道府県の負担、国が4分の3を負担
  第31条 措置入院の費用の徴収
       知事は本人/扶養義務者に負担能力がある場合、費用を徴収することができる
  第38条の4 退院や処遇改善の請求
  第51条の11の2・3 審判の請求
       市町村長は特に必要があるとき、
       成年後見人等の選任、保佐人/補助人に代理権を付与する、審判を請求できる
       市町村は後見等を行う者の家裁への推薦、その他の措置努力義務
  第53条 守秘義務
  第55条 第2号・第3号 精神障害者の居住する場所への指定医等の立入り

成年後見制度の後見人等(法律行為の代理、財産管理、取消) → 成年後見制度
  保佐人・補助人:本人の法律行為の同意権・不同意権

保健福祉


精神保健福祉センター
  相談・指導の難しいケースの取り組み
精神障害者社会復帰促進センター
  精神障害者の社会復帰促進に必要な啓発・広報、訓練指導の研究開発・研修等
障害福祉サービス事業の利用
  都道府県は事業の利用の調整等を行い、市町村は事業の利用の斡旋等を行う
自治体の実施する精神障害者支援
  精神障害者の入院医療費・通院医療費の助成等
    市町村による本人負担分の月額補助、後期高齢者医療制度の利用
  精神障害者に様々な援護等が受けられる配慮
    都道府県による精神障害者保健福祉手帳の交付(2年ごとに認定を受けて更新)
    年金、手当、税制上の特別措置、福祉措置
  地域生活の支援
    地域における障害福祉サービス、社会復帰や社会参加支援

精神保健福祉士:精神保健福祉領域のソーシャルワーカーとしての国家資格
  精神科ソーシャルワーカー(PSW:Psychiatric Social Worker)
  病院や施設での精神障害者の生活支援や家族支援、その他
  保健所等で精神保健福祉相談員として相談指導

MLリソース:精神疾患治療薬

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