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心理学におけるLaTeXの利用

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LaTeXとは,文書作成のソフトウェアの1つです。心理学では,文書作成のソフトウェアとしてMicrosoft Wordを利用する人が大部分を占めています。しかし,1%程度の人は,LaTeXを利用していることも事実です。

今まで (2009/7/10),6雑誌ほどの心理学や精神医学の欧文誌に,TeX入稿を断られました。その後,英文で書く際は,もはやTeXの使用を辞め,MS Wordを利用するようになってしまいましたので,このページは過去の遺物と言えます。
また,和文では共著者の関与が消極的な場合を除き,MS Wordを利用するようにしました。医療系であると,和文であってもEndnoteを使用することで引用文献の整形を自動化できます。心理学系であると,和文であるとEndnoteを使用しても不都合が多く出るので,LaTeXを使った方が断然楽です。「共著者の関与の度合い」及び「和文であること」を考慮して,LaTeXを利用すると良いでしょう。

目次

 

 

心理学用BibTeXスタイルファイル

  日本語論文の英文表記あり 日本語論文の英文表記なし
できること 日本心理学会の投稿規定 に合わせた引用文献を出力する
スタイルファイル beta_jecon2note.bst beta_jecon2nonote.bst
使用例

jpa1.pdf
jpa2.pdf

jpa1.pdf
jpa2.pdf

bibファイル

jpa1.bib
jpa2.bib

texファイル

jpa1.tex
jpa2.tex

jpa1.tex
jpa2.tex

参照 jecon.bst: 経済学用 BibTeX スタイルファイル を改変したものですので,細かい使い方,改変方法をご参照下さい。

 

 

文献管理データベース

できること BibTeX形式に出力,所蔵場所の管理,日本大学文理学部図書館の複写依頼に特化したMS Access データベース
DB 文献管理データベース (Ver1.5)
マニュアル

マニュアル (Ver1.1)

 

 

 

TeXのメリット・デメリット

  • 長い間,躓いた点
    1. BibTeXの使い方
    2. PDFのセキュリティの設定
    3. 表の形式の設定

  • 未解決の不便な点
    1. MS Word ユーザーと共同作業する際に不便
    2. 作成した文書にコメントを記入してもらいたいときに,
      Adobe Acrobatだとコメント欄を記入するのが面倒 (MS Wordは,この点が楽)
    3. 日本語の場合,スペルチェックが面倒
    4. 利用している絶対人数が少ないため,気軽に誰かに質問できない

  • まれに躓く点
    1. 私は基本的にPDF入稿しているが,MS Excelのデータを下さいと言われたことが1度だけある。
    2. TeXを禁止しているJournalもある。たとえば,欧文ではJournal of Abnormal Psychology, Personality and Individual Differences, Psychological Medicineは,Wordでなくてはいけない (Editors Officeに問い合わせて確認)。和文では心理学評論にTeX入稿を断られた経験がある。このような場合は,仕方がないので,Wordで執筆するか,TeXで書いて,Wordに変換する。

  • 不安な点
    1. PDF入稿してもいいのか否か,多くの学術誌は明言していない。
      私は,現在まで (2008/1/11),論文が受理された後,
      論文データを (a) 原稿TeXファイル,(b) PDFファイル,(c) PDFファイルからテキスト変換したもの (当然,文字化けが入る場合がある),(d) bst, bib, styファイルなど標準インストールされないTeX関連のファイル群,(e) 全ファイルの説明文を付けて出版社にお渡ししている。ご迷惑をおかけしていないか,大変不安になる。

  • 良い点
    1. MS Wordよりも「文章の構造」を意識する訓練になる
    2. 文献を自動で並べ替え,かつ,スタイルを投稿要綱に合わせられる
    3. MS Wordよりも理解不能な不具合が生じることが少ない
    4. MS Wordよりも図表が綺麗に描ける
    5. 数式を綺麗に書ける
    6. わずかに内容の異なる大量の文書を楽に作成可能 (MS Wordでも不可能ではないが)
    7. 一度スタイルを作成してしまえば,毎回,同じことで困らなくて済む
    8. なぜか,MS Wordで書くよりも,執筆スピードが上がる

  • MS Wordユーザーへのメッセージ
    1. TeXを使えて損はありません。
    2. 「プログラム・チックで取っつきにくい」と思うでしょうが,
      私を含め,多くのLaTeXユーザーは,細かいプログラムは理解せずに利用しています。
      文章を書く分には,ほとんどプログラム・チックな部分の理解をせずに,
      誰かが書いたものをコピー & ペーストしますので,たいした労力は要しません。
    3. 比較不可能ですが,「データ解析環境Rを覚えるよりも,TeXを使う方が簡単 (相澤裕紀, 2007, personal communication)」らしいです。
    4. そうはいっても,MS Wordよりも,いろいろと苦労する部分も出てきます。
    5. そのために,徐々に情報を,蓄積・公開していきたいと思っています。

 

 

リンク

【インストール】

  • pTeX (TeXインストーラ3)
    • 日本語用のTeX本体
    • 無料
    • インストールが簡単

  • MiKTeX
    • 英文用のTeX本体
    • 無料
    • インストールが簡単

【LaTeX用のエディタ】

  • LabEditor
    • 日本語用のTeXエディタ
    • 有料 (2000円)
    • インストール/設定が簡単

  • WinEdt
    • 英文用のTeXエディタ
    • 有料 ($30程度)
    • インストール/設定が簡単

 

【LaTeXの参考書】

 

【BibTeX関連】

 

【図表作成で必要な無料ソフトウェア】

  • Dynamic Draw
    パス図,組織図を作成する際に利用 (version 3は,epsをプラグインを利用すると書き出せる)

  • WMF2EPS
    wmfのファイル形式を,epsに変換する

  • R
    無料の統計ソフトであり,eps/pdf形式で図を保存できる

 

【頻繁に使うパッケージ】

【フォント】

  • IPAフォント
    PDFにフォントを埋め込むように,指示された場合に利用.
    その際,プレアンブルに「\special{pdf:mapfile ipa.map}」
    「\texmf\fonts\map\dvipdfm\base\cid-x.map」の102行目あたりを,
    rml H ipam.ttf
    gbm H ipag.ttf
    rmlv V ipam.ttf
    gbmv V ipag.ttf
    に変更する

 

 

 

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著者: 奥村泰之 (Curriculum Vitae)
所属: 一般社団法人 臨床疫学研究推進機構 代表理事
e-mail: yokumura @ blue.zero.jp
Researchmap: http://researchmap.jp/yokumura/
ResearchGate: https://www.researchgate.net/profile/Yasuyuki_Okumura/
Google Scholar: http://scholar.google.com/citations?hl=en&user=c9qyzRkAAAAJ
facebook: http://facebook.com/okumura.yasuyuki
Twitter: http://twitter.com/yachu93