Top | Profile | R | Intro to R | Workshop | Statistics | TeX

 

Top > 無料統計ソフトRで心理学 > 雑多な知識: 5. 「Rは大変だから勉強しないでおこう」と思う前に…

無料統計ソフトRで心理学

雑多な知識: 5. 「Rは大変だから勉強しないでおこう」と思う前に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私のような臨床心理学を専攻している学生にとっては,データ解析は,「使えれば良い」のであって,ソフトウェアをどれにするのか,固執する必要はありません。我々はユーザーですので,関数を書く能力も必要ありません。わざわざRのような大変なソフトウェアを使おうとする動機は,「無料だから」に尽きると思います。

私自身,「無料だから」Rの学習を始めましたが,実際,使っていくうちに,他のメリットがあることに気づきました。

進路が何であっても変わらず使えることはとても重要です。せっかく覚えた技術を,進路選択によって使えなくなってしまうことは,とても虚しいです。学部を卒業すれば,臨床心理士指定校に進学する人,卒業して一般就職する人,公務員試験を受ける人,指定校以外の大学院に進学する人,など様々な進路選択をします。「統計学の理論」というのは,どのような進路にも関わらず生かすことができると思います。しかし,ソフトウェアというのは,有料ですので,進路に左右されて使えるかどうか変化してしまいます。それが,「R」を使うことで解決されるのは,とても重要なことです。

また,我々ユーザーにとって,統計学というのは,とても取っ付き難い存在です。数式がいっぱい出てくるし,何をやっているのかイメージしづらいと思っている方は多いと思います。そこで,Rを使って,統計学の教科書に書いてある数式を追ってプログラムを書き (例: Rによる関数の作り方),可能な範囲でシミュレーションをすると,統計学を理解する補助として役に立ちます (例: Rによるシミュレーション)。

クリック一つで分析せず,プログラム一行で分析せず,あえて,「数式に忠実なプログラムを一から書いてみる」と,意外に統計学に対する抵抗感が薄れ,理解が促進されます。

Rでは,この「プログラムを書く」という,一見取っ付きにくいことが,とても簡単にできるように工夫されています。さらに,「シミュレーション」するという,「別世界のお話だ」と思うことが意外に簡単にできてしまいます。

「Rは大変だから勉強しないでおこう」と思う前に,ご自分に対するメリットを考えて,学習を始められることを強くお勧め致します。

目次: 雑多な知識

Rの導入に関するポイントを書いています。

  1. テキストエディタを使用する
  2. 潜在変数を扱うモデルはRでは,今のところ使わないでおこう
  3. Rを学習する意義とデメリット
  4. Rを学習する前に…
  5. 「Rは大変だから勉強しないでおこう」と思う前に…
  6. Rによる関数の作り方
  7. Rによるシミュレーション
 

What's New

   
 

目次: 無料統計ソフトRで心理学

勉強会

練習

関数の調べ方

雑多な知識

  1. テキストエディタを使用する
  2. 潜在変数を扱うモデルはRでは,今のところ使わないでおこう
  3. Rを学習する意義とデメリット
  4. Rを学習する前に…
  5. 「Rは大変だから勉強しないでおこう」と思う前に…
  6. Rによる関数の作り方
  7. Rによるシミュレーション

R雑記

  1. 海外でのRの普及状況
  2. データマイニング
  3. コンジョイント分析
  4. 欠損値処理
  5. 効果量
  6. 潜在変数を仮定するモデル
  7. Rの教育
  8. メタ分析
  9. 心理学におけるRの普及
  10. 2005年度の普及
  11. Rを薦める・薦めない
  12. 心理学におけるRの普及II
  13. 教科書,マニュアルを読むこと
  14. 2006年度の普及
  15. 統計学 (R) の勉強会
  16. 反R派・信仰派?
  17. Rと論文
  18. How to 学習
  19. 統計ユーザーとしての基準
  20. RとOS/ブラウザ
  21. 2007年度の普及
  22. 初学者が陥りやすい罠
  23. Rを薦める・薦めないII
  24. 心理学におけるRの普及III
  25. キャリアパスと統計学
  26. 医学における検定力,効果量,区間推定
  27. 精神科領域のためのRパッケージ
  28. Rによる論文の審査/印刷期間の管理図
  29. 精神科領域におけるデータ解析環境Rの使用論文
  30. 統計学 (R) の勉強会 (研究会) II
  31. ポスドク問題と統計学
  32. 5年後のあなたへ
  33. データサイエンティスト一考

リンク集

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

著者: 奥村泰之 (Curriculum Vitae)
所属: 一般社団法人 臨床疫学研究推進機構 代表理事
e-mail: yokumura @ blue.zero.jp
Researchmap: http://researchmap.jp/yokumura/
ResearchGate: https://www.researchgate.net/profile/Yasuyuki_Okumura/
Google Scholar: http://scholar.google.com/citations?hl=en&user=c9qyzRkAAAAJ
facebook: http://facebook.com/okumura.yasuyuki
Twitter: http://twitter.com/yachu93