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Top > 無料統計ソフトRで心理学 > R雑記13-15: 教科書,マニュアルを読むこと〜統計学 (R) の勉強会 無料統計ソフトRで心理学 R雑記13-15: 教科書,マニュアルを読むこと〜統計学 (R) の勉強会 |
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13. 教科書,マニュアルを読むこと (2006/11/26) 「統計学の教科書を読むこと」「ソフトウェアのマニュアルを読むこと」「英語で統計学の勉強をすること」というのは, 多くの方にとって抵抗感が強い作業のようです。私自身,初めて勉強したときは,抵抗感が強く,すぐに本を捨ててしまった苦い経験もあるので,事情は理解できます。 【教科書を読む抵抗感】 次に,数学の知識と関連しているのでしょうが,教科書を読む速度が早い方は,概して数式を読んでいない傾向が観察されます。学習する側の心構えとして,「教科書の著者のメッセージを誤解しないで聞き漏らさないように読もう」とする「誠実さ」が必要となるでしょう。 【マニュアルに対する抵抗感】 気持ちはわかりますが,概論書とマニュアルは常に併用した方が良いです。マニュアルというのは,概論書の前に執筆されているため,極論すれば,「概論書に書かれてある情報は,マニュアルには必ず書かれています。 一方,マニュアルに書かれてある情報は,必ずしも概論書に書かれてありません」。 概論書は,系統的にソフトウェアの習得をする際,非常に便利ですが,概論書だけしか参考にしない状態を続けると,概論書に記載されていない内容は,何もできない状態になってしまいます。多くの最新情報を利用できる能力を養うために,概論書とマニュアルは,併用することをお奨め致します。 もちろん,読みにくいマニュアル (一所懸命に読んでもわからない) というのは,絶対に存在するので,記載する側は,どのレベルのユーザーを対象にしているのかを明確化する必要があります。良い例としては,John Fox は,マニュアルと詳細な説明を併用することで,この問題を解決しているように思います (e.g., effects)。 【英語に対する抵抗感】 つまり,専門以外の勉強を全て母国語で勉強する姿勢は,「積極的に利用可能な情報量を減らしている行為」でしかありません。 統計学の勉強自体の抵抗感が強いのに,「さらに統計学を英語で勉強すること」になると,2つの強い抵抗感 (統計と英語) があるため,このような方が多い現状は,仕方ないことだと思います。しかし,「専門は英語で勉強している方」であれば,意外にも,「統計学の勉強も英語で勉強すること」は難しくないことに気づかれると思います。経験的に,統計学の英語は,専門 (私の場合は,臨床心理学や精神医学や公衆衛生学) の英語よりも,はるかに読みやすいケースが多いのです。 「事前に感じていた抵抗感」と,「実際にやってみて,感じたこと」の差異 (偏見) がみられるケースの一例でしょう。「食べず嫌い」にならずに,ぜひ,英語で統計学を勉強してみることをお奨め致します。
以下のグラフは2006年12月15日現在の,当ページのアクセス集計です。○は今年,三角は去年のデータを示しています。去年とほとんどコンテンツの変化がないにもかかわらず,月間アクセス平均は,452件上昇しています。しかし,このデータだけではRユーザーが増えてきた証拠といえるか定かではありません (実体験では,Rユーザーは極めて少ない)。
心理学の学生のために,統計学の勉強会を1年ほど主催させてもらいました。ご参加頂いた方々,誠にありがとうございました。 内容は,「心理統計学の基礎」という教科書をRを利用しつつ,理解していくと言うものです。私は,Rを自主学習しようとして,ドロップアウトする後輩を傍観し続けてきたので,「現状では,peer supportの多い,勉強会の形式が,R学習の効率化に繋がる」と考えています。当勉強会は,現状ではinner groupでしか,参加できない形式にしておりますが,もしも,勉強会をご自身で立ち上げたいために,詳細等お知りになりたい方がいらっしゃったら,ご連絡頂ければ,我々の事例を提示させて頂きます (例,第1章,第2章,第3章,データ1,変数リスト,データ2)。 このような形式で学習に役立つ学術領域もあるかもしれませんが,統計学は,積み上げ式の学問なので,このような形式を取ったとしても,あまり意味がないと思っておりました。 このような問題意識から,我々の統計学の勉強会では,「あらかじめ課された宿題をやる」という形式で進めてきました。つまり,主催者が (統計学の知識が不十分なことは理解しつつ) 教科書に沿った問題を作成して, |
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